中山恒明デジタルアーカイブス 中山恒明デジタルアーカイブス

エピソード集 国産レントゲン撮影装置 昭和16(1941)年

 昭和14(1939)年には第二次世界大戦が始まり、日本も巻き込まれつつありました。
 工学部志望で、機械いじりが得意だった中山恒明は、戦争が始まって、海外からの物資が入ってこなくなることを見越して、国産品のみを使用して作ったレントゲン線による映画撮影装置を開発しました。そして、正常な胃と胃がんを比較した連続撮影像の撮影に成功しています。この結果は、写真雑誌『アサヒカメラ』に発表されています。中山恒明のレントゲン写真の読影はたいへん優れたもので、海外でも驚かれましたが、それは、若い頃にこのような研究をして、正常な胃とがんの胃の撮影像を悪い条件下でたくさん見て、比較していたからだと思われます。

国産レントゲン撮影装置