中山語録 哲学をもて

　「偉大な指導者、学者、芸術家は自分の心に哲学をもっている。哲学のない医者は尊敬も信頼もされない。きみたちは疾病という悩める人間を救い助けるのが仕事なのだ。病は気からというだろう。病みついた患者の心を解きほぐすのは、医学書だけにしがみついている医者にはできない仕事である。幅広く書物を読みなさい。そして、自分の仕事以外の趣味や道楽をもちなさい」と中山恒明は弟子に何度も言いました。
　弟子に安全で易しい手術を伝えるだけでなく、人間はこうあるべきである、という強烈な人生哲学を植え付けた偉大な教育者でした。
　多くの中山語録は、その幅広い教えを、弟子たちが覚えやすいように、簡潔に表現されています。